栂海新道「朝日岳から日本海へ」2017.10.12-16 レポート

2017年10月12日(木)-16日(月)


DAY1・10/12(木)
黒部宇奈月温泉駅ー小川温泉元湯(泊)団結式


北陸新幹線で一路、富山へ
山中2泊3日、前後泊含めると4泊5日の
縦走登山が始まります




登山口に好アクセスの「小川温泉」が本日の宿
60リットルザックを背負ったメンバーが
続々集まってきました




ザックを下ろすと
すっかり温泉客




400年もの歴史ある名湯で
明日に備え
心と体を整えます




山道を歩いて野天風呂へ
秘湯感たっぷりでワクワクします





女性専用「蓮華の湯」
いろいろな意味で開放的
ロケーションは抜群




源泉は適温で
滋養にぴったり




宿に戻ってからも
館内の岩風呂、大浴場と温泉三昧




そして、最大の滋養がこちら
このあとも、豪華な富山の幸を堪能しました




温泉と食事にパワーをいただき
明日から3日間
頑張れそうです




DAY2・10/13(金)
北又ーイブリ山ー朝日平(泊)


朝6時、宿を発ち
朝日岳登山口の北又小屋へ




小雨の中
縦走が始まりました
この雨、昼前には上がる予報




本日は
690mの北又小屋から2,140mの朝日平まで
一気に高度をかせぐハードな行程




山小屋が閉鎖した後なので
テント、食材、水を
すべて背負わなければなりません




総重量20kgを覚悟して
トレーニングを積んできました



 
実際は、荷物を厳選することで
15kg以内に減らせました
紅葉の美しさにも助けられ
今のところ快調に登っています




イブリ山は
1合目〜10合目の看板が立っています
これを目安に登っていけるので
ペースもつかみやすい




6合目を過ぎたあたりから視界が開け
7合目からは紅葉と雲海の絶景山行




一方、
急登はこのあたりが
クライマックス




登りきって10合目
行く手に朝日岳、朝日平が見えてきました!




余力はまだ十分
朝日平まであと2時間ちょっと
頑張れそうです




しだいに傾斜はゆるやかになり
雲海を振り返って楽しむ余裕も出てきました




重装備にもかかわらず
休憩込みでコースタイム以内
ということで、絶景ポイントで
しばしティーターイム




朝日平には14時に到着
予想どおり
だあれもいません




静かな山の中で夕食を楽しんでいると
にわかに空が色づき




燃える朝日岳が現れました




時間にしてほんの一瞬
この奇跡に
明日も出会えるといいな




DAY3・10/14(土)
朝日平ー朝日岳ー吹上のコルー黒岩山ーサワガニ山ー犬ヶ岳ー栂海山荘避難小屋


テントを打つ雨音で
目が覚めました
下界は晴れのはずなのに
山の上はあいにくの霧




朝日岳まで登ってきましたが
やはり真っ白で
何も見えません




景色はなくても
ここは大事なポイント
「summit to sea」 のsummit(山頂)は
まさにここ




そして朝日岳山頂を下った分岐点が
栂海新道の一歩目
いざ、栂海新道で日本海へ!




蓮華温泉との分岐点「吹上のコル」
ここから先は
さわがに山岳会(現在はベニズアイ山岳会)が管理する道を
歩かせていただきます




天気は、ずっと
こんな感じ




時折、霧が晴れると
メンバーから歓喜の声があがります
山では常に太陽神の存在を感じてしまう




天気はあいにくでも
草紅葉のトレイルは最高




晴れていたら
それはそれは素敵だったろうと思います




アップダウンの繰り返しで
思ったより時間がかかっています




天候のせいもあって
みんなの保温水筒のお湯が足りなくなってきました
黒岩山の山頂で、急きょ湯沸かし




地図には「好展望」と書いてある
サワガニ山
やはり真っ白…




北又の水場
栂海山荘には水場がないので
ここで汲んでいきます




雨の後ということもあり
水は豊富に汲めましたが
これを背負って1時間ちょっと歩きます
犬ヶ岳のピークを越えていくこのラストウォークが
今日一番の頑張りどころになるでしょう




長時間山行の疲労に加え
背中にずっしりと水の重み




空は
晴れそうで晴れない




少し弱気になっていた頃
山頂のほうから「オ〜〜〜イ」と呼び声




なんと、ベニズアイ山岳会の方が
私たちの到着を待っていてくれたのです




山岳会のみなさんがお集まりになっていたのは他でもない
この日が小屋締めだったからです
暖かい薪ストーブ、温かい山岳会のみなさんに迎えられ
素敵な1日が終わろうとしています




DAY4・10/15(日)
栂海山荘ー菊石山ー白鳥山ー坂田峠ー尻高ー親不知(泊)


朝5時半
お世話になった栂海山荘を出発




「明日の道も大変だよ」と山岳会のみなさんから教えていただき
覚悟はしていましたが
急な下り、雨ですべりやすい根っこ、落ち葉にぬかるみ
出だしから大苦戦




海へ下っていくコースですが
いくつものピークを越えていきます
急な登りと下りの連続
これぞ栂海新道の真髄




それすらも楽しめてしまえるのは
明るいメンバーのおかげ
心身ともに強く頼もしい仲間です




雨でもこんなに美しい森にも
感謝!




あーでも
さすがにみんな疲れてきたようです




歩き始めて4時間
体も冷えてきたので
白鳥山荘で長めの休憩をとりましょう




たっぷり1時間
避難小屋の中で休憩させていただきました
おかげで体も温まり
元気に再スタートできそうです




紅葉の森から常緑の森へ
標高が下がるにつれ
垂直分布の変化を肌で感じます




ゴールの10分手前
限界ギリギリとも
まだまだ余裕ともとれるメンバーたち




そのいずれであっても
海が見えた途端
全員の足どりが軽くなったのは
言うまでもありません





ザッブーーン
ついに来た
0m地点、日本海に下りてきましたよ!!




全長35km
テントと水を背負って歩く3日間の大縦走はここで完結
みんな、お疲れさまでした!




ここから先は
山とは関係ありません




頑張ったみなさんへの
ご褒美です




今は、無事歩ききった安堵感と達成感で胸がいっぱい
目の前のことに必死だった3日間の余韻に浸りながら
今宵は、楽しい宴となりそうです




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