はじめてのヒマラヤ登山2019 報告レポート⑨

はじめてのヒマラヤ登山2019
「アンナプルナサンクチュアリからヒマラヤのピークへ!」
2019年4月21日(日)〜5月6日(月)


CONTENTS-------------
Part①「旅立ち」
Part②「ネパール上陸」
Part③「荷物が来ないけどキャラバン始まっちゃった」
Part④「はじめてのことがいっぱい」
Part⑤「サンクチュアリを歩く」
Part⑥「標高3700mに届いた荷物」
Part⑦「涙のアンナプルナベースキャンプ」
Part⑧「ABCにテント村ができた」

■Part⑨「名もなきピークへ!」(2019.4.29)


朝5時を過ぎたところです
雪山装備にハーネス、ヘルメットを装着して
歩き始めました




向かう先は
月の直下のあのピーク
登頂を断念したはずの私たちに巡ってきた
新たなアタックチャンスです



ここに至るまでには
こんなことがありました


昨日の朝
朝食のテーブルについてからずっと
地形図とにらめっこするリーダー




朝食後
ある方向をじっと見つめるリーダー




テント村設置に沸く中
チェパさんと話し込むリーダー




このとき二人の目線の先にあったのがこの山でした
7000〜8000m級の山に囲まれたこのエリアで
やっと見つけた5000mほどの小ピーク
ここにアタックしてはどうかと
リーダーがリクエストしたのです



 
チェパさんからOKが出たところで
メンバーへ報告




こうして
今日の登山となったわけです




ベースキャンプを発って1時間もすると
夜が明け始めました




個人的なことですが
アタック日にメンバーとご来光を拝むことが
この旅の楽しみでもありました




その願いが
叶いました



   
雪面を登っていく私たちの後ろで
豊穣の女神アンナプルナもお目覚めです




下から見ていたときは
もっと早く着けると思っていたのに
やはりヒマラヤはスケールが違う




これがラストピッチ
斜面を登りきったあたりが
目指している稜線です




先頭を行くチェパさんが
ピークに立ちました
ゴールです




高度計は
4700mを示しています




私たちも
あとに続きます




第1班が先に登頂




続いて第2班も




マチャプチャレが
いちだんと近くに見えます




登るはずだったテントピークとは
ほぼ同じ目線




まわりの山に比べたら
名前もない小さなピークだけれど
私たち9名にとっては
大きな大きなヒマラヤのピーク
そこに登頂できた喜びと感動を
今、全員でかみしめています




穏やかな天気のおかげで
ピーク直下のコルで
大休憩をとることができました




キッチンスタッフが用意してくれたお弁当
梅干し入りのおにぎりがおいしかったなぁ




チェパさんも大休憩




アタック日に
ここまでのんびりできるとは
想像していませんでした



 
太陽が高くなり
雪の照り返しがきつくなってきたので
そろそろ下山




フィックスロープで下りるとき
雪がゆるんでスノーバーがきかず
かなりの時間がかかってしまいましたが




その後の下山は
いたって順調




14時半には
ベースキャンプに戻ってきました




ただいま!
全員、無事に帰還しました




興奮がさめてから
今日歩いたところを眺めてみると




斜面に刻まれたひとすじのトレースを発見
チャレンジの証がそこにありました

目標にしていたテントピークには
標高も難度も歩行時間も及ばなかったけれど
全員が笑顔で登頂できたことに感謝しよう

今晩はお祝いだね



>>Part10へ続く





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